Aセクシャル

2003年7月30日

▽ Aセクシャルって……

「アセクシャル」、「エイセクシャル」などと読む。
性的欲求がないか、薄いこと。また、それらの性的指向をあらわす言葉。
英語の「asexual」には「無性」(性別がない)という意味があり、その意味が変化して使われるようになったようだ。

性的指向は、ヘテロセクシャル(異性愛)、ホモセクシャル(同性愛)、バイセクシャル(両性愛)というのがある。
それで言うと、Aセクシャル(無性愛)はバイセクシャルの反対になるのかも知れない。
でも、Aセクシャルといってももちろん色々なタイプがあるので、色々な解釈の仕方があると思う。

ボクの場合は、性的欲求が薄いだけでなく、恋愛感情自体も薄いように思える。

▽ 恋愛物

恋愛をテーマにした作品は、苦手だ。
映画やドラマを見ても、感情移入できないことが多い。
理由もなく人を好きになっていく話などには、つまらないと感じてしまうことが多い。
表面的なことだけではなく、心の深いところで気持ちが通じ合っているということが、はっきりと感じられないとダメなのだ。
同じ様な理由で、恋愛をテーマにした歌を聴いてもピンと来ないことが多い。

そして、世の中でヒットしている作品には、たいてい恋愛的な要素が含まれている。
そのせいか、良さそうだと思っていても、メジャーになってしまった物には関心が向かなくなってしまうことが多い。

▽ 恋愛から……

人を好きになるのはとても大切な感情だと思っているし、恋愛自体が嫌いというわけではない。
恋愛が自然に発展したものなのだから、Hなのも悪いことであるはずがない……という風に、「理解」はできている。
自分のこととしてではなく他人事として考えるのだったら平気でいられる感じがする。
おもしろそうとか楽しそうという風に思えるものだったら、そんなに嫌ではない。
でも、心の底から納得しているというにはほど遠い……。

性欲(性の衝動)のある自分よりも、性欲のない自分の方が好きなことは確かだ。
実際に性体験は一度もないし、これからしたいという気持ちも起こらない。
今までそういう夢も一度も見たことがないから、無意識の中でも同じような考え方をしているのだと思う。

何か理由がはっきりあって好きになっているというのならわかるけど、
一目惚れみたいに特に理由もなしに人を好きになるのは考えられない。 本能的に好きになる感じにはならない。

性的なこととかをしたいとは思わないから、「LOVE」という意味で人を好きになるのには無理がかかる。
自分が嫌だと思っていることを大切に思う人に対してできるわけがない。
そういうことができるようになってしまったら、それは自分とは呼べない「別人」だと思えてしまう。

人間として好きになるということと、恋愛対象(性の対象)として好きになるということの違いがよく分からないので、想像するしかない……。
人間として好きになりたいとは思うけど、それ以上の感情を持ちたくない。
好きな人とはずっと友達でいたいという風に思っている。

▽ 異文化コミュニケーション

ボクにとって恋愛は異文化のように思える。
知らない国を一人で旅行しているような、期待もあるけど不安と心細さも混じっているような気分に近い。
恋愛が異民族の儀式、習慣、タブーのように見えて、それを「へぇ~」っと思ってながめている感じw
「恋愛族」と異文化コミュニケーションをしているみたいでおもしろいとは思うけど、ボクもそこに住んでみたいという風には思わない。
異文化に触れるのは興味深いことだけど、自分もまねをしたいという風には思わない。

▽ バンジージャンプ

性の体験などは成人になるための儀式みたいに思える。

バンジージャンプの起源は成人の儀式だけど、やらなくてもよいことならやりたくない……。
やっている人は楽しいのだろうし、見ている分にはおもしろいものかも知れないと思う。
高い場所でさえ怖いのに、そこから飛び降りるなんてことは……できそうもないことだ。
「楽しいからやってみれば……」とか言われても困る……w

成人になれなくても子供のままでいいと思う気持ちが強いのかも知れない。

▽ ジェットコースター

ボクは特に遊園地が好きというわけではなく、わざわざ行きたいとまでは思わない。
でも、楽しそうな雰囲気なのは好きだ。
ただ、ジェットコースターみたいなスリルのある乗り物は怖くて苦手だ。
高い所も苦手だし、あのフワッと落ちる感覚も好きじゃない。
乗り物に乗るのだったら、落ちたり回ったりしない静かでゆっくりしたやつの方がいいw
でも、こういうスリルのある乗り物が遊園地で一番楽しいもの……「醍醐味」と言えるものなのだろうとは、もちろん想像できる。
関係ないかも知れないけど、お化け屋敷とかだって怖さを味わうものというところは似ている。

ボクはそういうのに乗るのは怖くて嫌だけど、だからと言って他人が乗っているのを見るのまでが嫌なわけではない。
楽しそうな様子を見ているだけなら、ボクも楽しい気分になる。
こんな風にのんびりしていたら「何のために遊園地に来たの?」とか聞かれそうだけど、これで損をしているとは思わない。
無理に誘われるのは嫌で「ボクは見ているだけでいいから、気にしないでみんな楽しんでね」という気持ちなのだ。

▽ まとめ

恋愛の行為には興味はないけど、人を好きになる気持ちはうらやましい。

ボクは、恋愛は嫌いじゃないし、恋愛している人を見るのも嫌いじゃないけど、
恋愛の醍醐味と言えるようなことが苦手だということになるのだろうと思う。

恋愛の行為に好奇心を持つことはあっても自分のこととして考えると嫌な気持ちになる。
でも、もし人を「好き」になることをあきらめてしまったら……。
自分は本当に心がなくなってしまったような、ただの冷たい人間になってしまうと思う。

小さなことにも心を動かすことができるような、感動できるような気持ちはずっと持ち続けていきたいと思っている。

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