2003年 1月

  1月1日


今日は1月1日。

いつものことだけど、けっこうお客さんが来るので、少し気が重い。
幸い(?)サッカーの天皇杯の日でもあるので、それを口実に早々と退散できるのは良いけれども……。

みんなの前で「ぼくの気持ちは『中性』です!」とか、カミングアウトしたらどうなるだろう……。
考えるだけで、実際にはできないけど……。

自覚している性は男性。恋愛対象(※ 正確に言うと、好意を持つ対象)は女性。
でも、男性として女性を愛するということはできそうもない。
考えてみれば、思春期の時でさえHな夢を見た記憶がない。
裸を見たいとか思ったことはあるけど、それは女性の体がどうなっているのか知りたいだけで、
自分がHなことをするのを想像するためではなかった。

だからといって、同性愛でもないことは確かだ。
今まで一人も男性を恋愛対象として意識したことがない。

いいなあ、と思ったのは女性だけだ。
好きなのは女性の声優さんばかりだし。


思い切ってホルモンを使い始めて3ヶ月。
初めは元に戻らなくなるということで副作用とかちょっと心配だったけど、今では全く平気になった。
最後に射精があってから、もうすぐ2ヶ月。
最近は勃起すらしなくなったから、多分男性機能はかなりなくなったのだと思う。
淋しさは全く感じない。
肩の荷を降ろした気分というのはこんな感じなのかと思う。
Hを一度もしないままで「終わる」ことができると思うと、ほっとする。


恋愛は一人でできるものではないし、
相手の気持ちを考えると、中途半端に愛したりできない。

キスも一度もしたことがないし……。
お話の世界ではすごくロマンティックなことに見えるけど、実際にはどうなんだろう?
多分経験できないのが少し淋しい気もするけど、仕方のないことなんだろうなあ。

考えてみれば小学生の頃からずっと、自分が恋愛をしているイメージはなかった。
恋愛や結婚は「理解」するものでしかなかった。
このままここまで来てしまうとは思わなかったけど、たぶんこれからもずっと……。

マンガや小説の中の世界には憧れたりしたんだけど……。
でも、恋愛映画などを見ても全然感情移入できない。

一番好きなのは「友達以上、恋人未満」という関係。
プラトニック・ラブっていうのに近いかな。
今も昔もこれが理想なのは変わらない。





いつの間にか2時間以上経ってしまった。
考えながらだったからだけど、こんなに長い時間日記を書いたのは、何年ぶりになるかなあ……。


体重の増加が止まらないし、自分一人の判断でホルモンを続けている以上、
いつどんな病気になるのか分からない。
このままぼくの気持ちを形に残さずにいるのに耐えられなくなってきた。
気持ちを打ち明ける場所が欲しい……。

  (無題)

ホルモンを始めてからもう3ヶ月近くたつけど、サイズは+5,+2,+4で、体脂肪は+10%!
体脂肪が増えてから胸が膨らんできたような気がする。

計算すると脂肪の重さの分だけ体重が増えていることになる。
バランスは良いのかな……。
とりあえず、体重の増加はゆるやかになってきた。ちょっと安心。

  (無題)

家族にどういう風に説明するか、ずっと考えた。
書いていくうちにノート2ページがぎっしりと埋まった。
何度も読み返して覚えている。

半年以上たって精子が作れなくなったくらいの時になってから話すのは、卑怯な感じがした。
反対されても、これからもホルモン剤を飲むのをやめるつもりは全然ないけど……。

それに、今はまだ大丈夫だけど、そのうちお風呂の時に胸を見られたりしたら……。
やっぱり早い時期に自分から話さないといけない。

  カミングアウト

 ( 両親にカミングアウトした日。 
 ( 母へカミングアウトしたその夜、父にもカミングアウトした。 
 ( それが思い通りにならなかった直後の日記。 
 ( そのうち治るという風に思われているみたいなのがショックだった……。 


初めて母にカミングアウトしたあと、父にもカミングアウトした……。
母に話せたときには、このままうまくいくと思っていたけど……。


はっきり言った方が良いと思ってたけど、自分のことしか考えてなかった。
甘ったれていたのかも……わがままだったかな?
受け入れて欲しいと思っていたけど、何も言わない方が良かった?

ぼくって何がしたかったんだろう。
自分がうまくいけば、みんなうまくいきそうな気がしたけど……錯覚だった。
本当に悲しいと涙も出てこなくなる。
自分一人、悲劇の主人公になっていたかっただけ……。

ぼくは楽天的な性格のはず……この感情は嘘だ。一時的だ。
一人でも大丈夫なはず……今までもそうだった。「元に戻った」だけだ。
眠った後は元に戻るはず……今まで通りだ。

何のために生まれてきたのか分からないよ……。
子孫を残せない生き物は地球にいちゃいけないのかな?
そんなに広くなくてもいいから、居場所がひとつくらい空いていないのかな?
みんなの心の中に空席が一つくらいないのかな?

今まで通りの生活をしていれば、きっと元気が出てくるはずだよ。
後から笑って話せることになるはずだよ。

でも、まわりをメチャクチャにしただけで終わってしまったら……。
墓場にまで気持ちを持っていった方が良かった?
性別が嫌だなんて生き物として許されないことだったということなのかな?

いつものように眠れば元気になって、カミングアウトして良かったと思えるはずだよ。
こういう気持ちはぼく一人だけが持っている訳じゃないはずだし……。
自分一人だけだったら淋しいけど、何万人に一人くらいは「仲間」がいると思うから、一人じゃない。
このまま気持ちが保てなくなったら、みんなと話ができなくなる。
今までのことを無駄にしないで、ちゃんと伝えたい……。


手が冷たくなってきた……そろそろ限界。
眠ったら大丈夫。「夜」は必ず明けるから安心してもいいはず……。





やっぱりなかなか眠れないけど、少し落ち着いてきた。

考えてみれば一日で解決するなんてムシが良すぎた。
時間が必要なのを忘れていた……本当にすっかりとね。
ねばり強くやらなければいけなかったんだ。
腕力はなくなったけど、持久力は残っている。
どのくらいかかるか分からないけど、今までの年月に比べたらね。
1年くらいだったら大丈夫。10年くらいかかるとしたら嫌だけど……。

  (無題)

やっと胸がちょっとは目立つようになってきた。(笑)
「違う性」になっていくのが実感できる。(そのシンボルみたいな感じ?)
性の生理現象がなくなって何も出てこなくなってきてるけど、
全然不安にならないどころか、心が軽くなっている。(体重は増えたけど……)

そろそろ気分転換もしたい……。

  メモ帳

だいぶ考えがまとまってきた。60%くらいかな?
デメリットを計算しても、このまま女性ホルモンを続けていきたい。
金銭、副作用、結婚、子供、周囲の目……どれをとってもやめる理由にはならない。


説明するのにメモがあった方がずっと便利だと分かったので、
メモ帳を探しに出かける。
ただの真っ白なメモ帳だと味気ないと思っていたら、ちょうど良いのがあった。
色もピンクだし、”ココロにもえいようほきゅう”という言葉にも惹かれた。

  (無題)

やっぱりちゃんと病院に行った方がいいかな……。
副作用は全然ないし、むしろ体調が良くなっているように感じるくらいだけど……。
でも、やめるように言われたりしたら……。
あと、心を「正しい方向」に向けないといけないとか言われたら……。
こんな風に考えると、ちょっと怖い……。


また父に「治るから大丈夫」という風に言われた……。
一時的な精神の混乱みたいに思っている?
母もいつも通りに話しかけてきてくれるのはうれしいけど、この話題にはなかなかならない。
将来のこととか心配してくれるのはよく分かるけど、
「心」のこととかも聞いて欲しいなー。

何か嵐の前の静けさみたいな、不気味な感じがしてしまう。
気のせいだといいんだけど……。
みんなの本音が聞きたいな……。
「胸が出てくるなんて、気持ち悪い」とかでもいいから……。
はっきり言ってもらった方が黙っていられるよりも、ずっと安心するよ。
ぼくもそれにちゃんと答えられるように、考えをちゃんとまとめておかないと……。


特別なことはしてくれなくてもいいのに……。
ぼくの座れる「空席」を心の中に一つだけ用意してくれれば、とてもうれしい。
今、ぼくの心は前よりもずっと幸せなんだから……。

  (無題)

やっぱり病院に行くしかない。
人に頼らず自力で……というところがつらいかも。
精神科とか産婦人科とかになるんだろうけど、やっぱり行きづらい……。
どこに行ったらいいんだろう?

「性同一性障害みたいな感じで、自分にも思い当たることが多いんですが……」
こんな感じでいいのかな……。
全然知らない人に話すのは恥ずかしい。
以前の自分だったら絶対無理だったけど、カミングアウトができたせいか、今は度胸が付いている。
大丈夫、きっとやれる。
心のモヤモヤをとらないと、絶対にすっきりした気持ちにはならない。


ぼくの心のことを書いたメモを渡したけど、手応えがあまりなかった。
ぼくはいってみれば37年の思いをぶつけたつもりだったのに、反応があまり返ってこない……淋しいよ。
一時的な心の混乱みたいに思っているのかと考えてしまって不安になる。
話し方が悪かったのかな?


やはり専門家のところに行って公式に認められることが必要だと思う。
証拠みたいなものさえあれば、みんなを納得させられる。
本気だということを伝えないと、また中途半端になってしまう。
今度こそ最後までやりとげないと……。
もうこれ以上待つのは嫌だ。
勇気が必要な時だ。”逃げちゃだめだ”

  (無題)

母に病院に行ってみようと思っていることを伝える。
意外にすぐOKしてくれた。
ついでに色々話をした。
 N極とS極の真ん中みたいなもので、磁力が弱いのだろうとか……。
 病気じゃなくて珍しいタイプの人間なのだとか……。
少しずつ安心してくれればよいと思っている。
すぐには無理に決まっているから、気長に……。
関係ないけど、胸がある程度大きくなってくれば、
見た目でも納得させやすい効果があるかも知れない……もう少し育って欲しいな。





何かもやもやした疑問みたいなものが出てきた。
本当にぼくはこのまま行って良いのだろうかと……。
今まで疑いの持ちようがないほど、確実だと思っていたのに……。
ただ現実逃避したかっただけなのかな?
感傷的になり過ぎただけなのかな?

そんなはずはない!
男でいたいと思ったことなんかなかったと思っていても、
まだ心に引っかかる感じがする。
空想の中の願望と現実がごっちゃになってるんだろうか?
でも、女の人と仲良くしたいというような気持ちはあるけど、それ以上の関係になりたくないのは確かだし……。
自分が分からなくなってきた……。
大人になりたくないだけの子供なのかな……これも可能性が高いけど。

病院に行くのが怖くて、臆病になっているんだろうか。

  (無題)

ぼくの心の性別が分からなくなってきた。
女性ホルモンで身体が変化しているのを楽しんでいるだけだったのかな……と思い始めてきた。
心が冷めてきている。軽いウツ状態なのかな。

性に対する違和感は子供の頃から感じていたずなのに。
違和感でなく女の子に対するあこがれだったのかな。
男性機能がなくなってきて、胸がふくらんでいるのには満足していて、後悔していないんだけど……。

昨日芽生えた不安な気持ちは消えていない。

男の人を好きでもないのに女性みたいになりたいなんて……ぼくにもよく分からないよ。
このままただの気持ちの悪い男で終わるのは、やっぱり嫌だよ……。
「目標」が見つからない。「ゴール」がどこなのか、自分でも分からない。
もうスタートしちゃったから、どこかにたどり着かないといけないのに……。
女の人みたいになりたいと思うことで、男であることから逃避したいと思っている?
それを言い訳にしてるのかな?

一時的に浮かれていただけなのかな? 一人で騒いで馬鹿みたいだ……。
結局なんにも変わってなくて、成長してない……何しようとしてたんだろう……。。

  (無題)

今日も「孤独感」が強い。何か聞いてきてくれると、うれしいのに……。


自分さえ黙っていれば、波風立たずに済んだ。
話しにくい性の話をせずに済むし、気味悪がられたり、同情されたりするようなこともない。
でも、やっぱり自分らしさを出して生きてみたい気持ちが強かった。
自分らしく生きられないまま死ぬのは嫌だったんだ。
たとえ、みんなが離れていってしまって一人きりになったとしても……。

……なんて、強がっているけどね。
一人でもいいから「理解」してくれる人が現れたら……と心の底では思っているんだ。
声を出して泣きたいくらいのうれしさだろうな……。
そんな人が早く見つかるといいな。
この日記だけに「理解」してもらうだけじゃ、やっぱりさびしいよ……。
一人にはもうとっくに慣れたつもりだったのに……。


心も体も「中性」のまま生きていたいっていうのが、唯一で最大の願いなんだ。
かなえられる日はいつ……いや、本当にくるのかな?
それとも、間違った願い事なのかな……自然に反しているように見えるし、分からないよー。

  (無題)

心の中では自分を偽ってしまう割合が多かった。
本当に思っていることは無理やり「眠らせていた」ことが多かったように思える。
でも、とうとう「起きて」しまった。
そして、とうとうまた「眠らせる」ことができなかった。
家族にカミングアウトして、もう元には戻らない。

本当にほっとしている。重荷を下ろしたような感じだ。
心の根っこの部分までさらけ出したような状態なので、偽っていく必要がほとんどなくなったからだ。
心が軽くなった分、性格がやや浮かれてしまい、その反省からまたやや沈んだりもして、
感情の浮き沈みの激しい日々が続いている。

でも、今までと比べたら断然今の方が幸せな感じ。
いらいらすることもほとんどなくなった。
将来のことも、明るい見通しとは言えなくても、希望を持てる感じにもなった。

  (無題)

相変わらず、色々なことが頭に浮かんでくる。
気が付くと、考え事をしているうちに1~2時間も経っていることもよくある。
色々な状況を思い浮かべてシミュレーションしていると、本当に時間が経つのが速い。
そのおかげで人に何か聞かれたときの対策ができつつある。


「ゴール」が見えてこない。
スタートは切ってしまったけど、ぼくは「何」になりたいのか? 男、女、それともその他?
男でも女でもないものになってしまう恐怖があるのかな……。
ぼくの気持ちさえ平穏になるんだったら、外見は全然気にしないはずだったのに…
…。
欲張りになったのかな?
今はまだそんなことはないけど、これからは人の言葉に傷ついたり……なんてことになるのかな……。
自信がなくなってきた。余裕で平気だと思っていたのに……。

知らない人、お医者さんに話すのは、やっぱり怖いよー。
トラウマになったりしないで欲しいけど……。

  (無題)

テレビを見ていても、頭の中は「考え事」でいっぱい……ということがよくある。
集中して見るということがなくなった。
色々な言葉が思い浮かんでくる。多くなり過ぎてまとめるのに一苦労するほど……。
「自分はどこから来てどこに行くのか」ということをはっきりさせたいけど、まだ時間がかかりそう。

  (無題)

病院のHPがあったのでそれを見てみる。
今までは頭の中だけで考えていたことだったけど、それが現実に近くなった感じがした。

明日病院に行くと母に言った。
言わないといつまでも先延ばしにしてしまいそうだったから……。
そして、とうとう胸も見せてしまった。
けっこう驚いていた。(当たり前だよ……)
でも、やっぱりお医者さんが最初に見せる人だとなんか嫌だったし、
それにずっと前から見せることも決めていたことだしね。(笑)

これからはぼくばかり先に決めてどんどん突っ走らないようにしようと思っているんだけど……。
置いてけぼりにされるのはぼくだって嫌なことだし、淋しい気持ちにもなるからね。
本当に焦らないようにしないと……。
ぼくにとっては長い間してきた我慢をちょっとやめただけのことだけど、
他の人にとっては突然変わったように見えるだろうから……。

  初めて病院に行った日

天気は、雨交じりの雪。
気持ちがしんと静まるような感じになった。
ぼくにとっては絶好の天気と言えるかも知れない。
歩く時には緊張もあって何度も滑りそうになったけど……。

そして、病院の入り口へ到着した。
考えてみればこんな風に病院に入ったことはない。
体は何ともないのに、ぼくがいるのは場違いのようにも感じた。

中に入って目的の部屋の前まで行ってみた。(事前に調べていた)
けっこう人の出入りが多かったし、いざとなるとやっぱり中に入れない……。
通りかかった看護師さんに念のために場所の確認もしたりした。
相談と言ってもこういう風に心の相談をする所ではないというのは自分でも分かっていた。
でも最初に何科に行ったらよいのかは聞きたいと思っていた。

5分くらい経って、さすがにこれ以上ここに突っ立っていたら怪しまれるだろうと思って、思い切って中に入った。
職員室に入る時のような緊張感を久しぶりに思い出した。
とりあえず近くにいた人に相談したいことがあることを告げた。

相談員さんに言われるままに席についた。
入り口のすぐそばなので、出入りする人が丸見えだった。
ついたてで仕切られてあるだけだから、話し声もまわりに聞こえてしまうと思うと、
なかなか話し出すことができなかった。
「実はぼくは男でも女でもないと思っていて、男性だというのが嫌で女性ホルモン剤を飲んでいます……」
というようなことを初対面の人に向かって言うのはやっぱり難しかった……。

あいさつをした後、話を切り出すのに困ってしまった。
頭が真っ白になる感じがして、何から話していいのか分からなくなった。
それで、いきなり「あの、これを見て下さい……」と用意していたメモを見せてしまった。
失礼だとは思ったけど……。

心の性別が中性らしいということを棒磁石の真ん中に例えて、
N極でもS極でもないから引かれる力や引きつける力が弱いのだろうという風に説明した。
今まで家族に話してきた経験で、ただ話すだけよりも図にして説明した方がいいと言うことが分かった。
その教訓が生きたのだろうと思う。

もうホルモン剤を飲み始めて3ヶ月になることとか、
医者の処方が必要なことは分かっていたけど今まで病院に来る勇気がなかったこととか、
家族にはもうこのことを打ち明けてあることとかを話した。

どのくらいの時間経ったかはよく思い出せない。
一通り話が終わったときにはとてものどが渇いていた。
でも、やっと大きな仕事をし終えたという感じになった。
話をきちんと聴いていただいたということが、ぼくにはとてもうれしかった。
それで、どこで診てもらえばよいのかを聞いてみて、適当な科を調べていただけることになった。
しばらく一人で待っているうちに、やっと今までの緊張がゆるんできた。
つい涙が出てきそうになってしまったけど、何度も深呼吸をしてやっと落ち着かせた。



そして、いよいよ診察してもらうことになった。
相談員さんの後について歩いていく間、ずっとドキドキしていた。
もう後戻りはできないと覚悟するような感じにもなった。

診察を申し込む時に「診察の目的」に何て書いたらよいのか分からなかったが、
とりあえず「女性ホルモンについて」とだけ書いた。

それから血液検査をすることになった。
採血していただいてその結果を待つ間、色々なことを考えた。
薬をたくさん飲んでいるわけではないし、体調も快調だから大丈夫だろうという自信はあった。
検査結果は「異常なし」ということだったので、やっぱり安心した。
3ヶ月後にまた検査をすることになった。

それから受付に行って、料金の払い方とか簡単なことまでも聞いてしまった。
こういう風に病院に診察に来ることは初めて、どういう手続きをすればよいのか全然知らなかったので……。

外に出てみると、天気は雨に変わっていた。



家に帰って、ビデオに録っておいたアニメを見て、ほっと一息……。
こんな時なのにそういうのは忘れないんだなーと自分でも思った。
これだけ落ち着いた気分になったのは、本当に久しぶりのことだった。

やっと大きな仕事を終えることができたという満足感があった。
全然知らない人にも話をすることができたということで、自信もついた。



ただ……。
ホルモン剤を飲んでいることを話して、体の検査をしてもらうのが一番の目的だったけど、
できればぼくの気持ちのことまで聞いてもらおうとも思っていた。

自分の心のことをある程度はちゃんと説明できるようにしたいと思っていたので、
質問を想定してそれにどう答えたらいいのかを何度もシミュレーションしていた。
でも、実際はぼくの気持ちのことまで詳しく聞かれることはなかったので、
それがちょっと心残りのような感じもしていた……。

※ 元の日記の文章に思い出したことを大幅に書き加えました……。

  天使?悪魔?

ぼくの場合肉体的には子供を作ることが可能だったと思うけど、それを自らの意志で不可能にした。
これは悪魔の行為だったのだろうか。

子供のころから、ぼくは女の子をかわいいと思ったことはあったけど、それ以上の気持ちになることはなかった。
そういう肉体的なことは全然強く思わなかった。実際にそういう夢をいまだに見たことがない。
だから、これは事実だ。

気がついた時からこういう心になっていたわけだ。
この心が悪魔の心ならぼくはどうすれば良いというのだろう?
無理やり心を変えられなくてはいけないんだろうか?
それを拒否したら、悪魔に魂を売った人間ということになるんだろうか?
存在するのが悪い者になるんだろうか?

自分の心を天使みたいかも知れないなんて思うこともあった……中性だし、性の経験もないから。
天使じゃなければ巫女さんに近いかなとか……何だかばかみたいだよ。

悪魔の心を持った天使なんて、「堕天使」のことじゃないか。
自分からすすんで「堕ちる」ことを望んで選んだわけだから……。

……。

でも、今、ぼくの心は不思議に落ち着いている。
悲しい気持ちはあまりない。涙も出てこない。
もう、このまま進んでいくことに決めたから。

ぼくがぼくの心を受け入れなかったとしたら、誰が受け止めるんだろう?
行き場がなくなっちゃうよ。
ぼくだけはぼくの心を好きだと思わなければならない。
そうでなければ、誰も好きになってはくれない……。

ぼくはこの心も体も好きなはずなんだ。

  (無題)

少し気分が落ち着いてきた。
久しぶりにゲームをやってみようという気持ちにまで回復してきた。

  (無題)

ホームページを少し更新する。
心の内面のことをどう書いたらいいのか、構想を練る。

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